目次

概要

ドローンでFPV飛行をするためには、総務省への無線局開局申請が必要です。

以下、BetaFPV製のドローン「Beta85X」について、総務省への無線局開局申請を行った際の全手順を記載しています。

  • 申請を行った時期 : 2019年6月中旬
  • 申請を行った機種 : BetaFPV Beta85X HD

全体の流れ

  1. 総務省の電波利用 申請・届出システムで申請フォーマットに諸元を入力します。
  2. 申請内容の記入後、 この時点で送信は行わず、入力した申請内容の諸元をzipでダウンロードします。
  3. JARD(一般財団法人 日本アマチュア無線協会)に項番2.でダウンロードしておいた申請内容を送付し、チェックしてもらいます。(有償対応)
  4. JARDより指摘があれば、適宜申請内容を修正し、再度チェックしてもらいます。
  5. 申請内容全てがFixしたら、電波利用 申請・届出システムから総務省に申請内容の送信を行います。
  6. 総務省での審査後、開局完了となります。

手順

1. 電波利用 申請・届出システムで申請内容の入力

作業の前提条件

以下の前提を全て満たしていれば、申請が行えます。

  • アマチュア無線4級以上の免許を取得しており、免許番号が確認できること。
  • 電波利用 申請・届出システムでのID/パスワードの発行が完了していること。
  • 申請を行うドローンのVTX(ビデオ送信機)の回路系統図を所持しており、かつ電子データとして渡せる状態となっていること(スキャンなどして紙を電子化してある状態)。

申請処理の開始

電波利用 申請・届出システムにログインします。

Beta85X 開局申請

「手順3 申請・届出」ボタンをクリックします。

Beta85X 開局申請
無線従事者免許証を持っていることを確認されます。
「はい(登録へ進む)」をクリックします。

Beta85X 開局申請 「新たに申請手続きを開始します。」にチェックし、
「必要事項の全てを最初から入力」をクリックします。

申請書の入力

ここから、フォーマットに従い申請書の内容を埋めていくことになります。

Beta85X 開局申請

自分の住所に基づき、申請先の通信局を選択します。
参考:総合通信局の管轄地域と所在地

申請者
「登録済みユーザ情報を自動入力」で電子申請システムに登録済みの自分の氏名・住所等が自動入力されます。

Beta85X 開局申請

5 申請の内容に関する連絡先
「申請者情報から自動入力」で申請者と同じ氏名・住所等が自動入力されます。
個人での申請の場合は、「所属」に関する情報は不要です。

Beta85X 開局申請

6 工事落成の予定期日
出力が200Wを超えていないので、記入不要です。
デフォルトの空欄状態のままにしておきます。

7 無線従事者免許証の番号
お持ちのアマチュア無線免許証の番号を入力します。
ハイフン(-)より後ろは、免許証に記載がなかったので空欄にしました。

Beta85X 開局申請

12 移動範囲
「移動する」にチェックします。

Beta85X 開局申請

13 電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力

希望する周波数帯
VTXの周波数帯は5.6GHz帯なので、「5600M」を選択します。

電波の型式
Beta85Xに搭載されているVTXでは「F8W」をサポートしています。
(ショップから製品に添付されてきた系統図に記載されていました)
下記、JARLのサイトの対応表を開きます。

免許状に記載される電波型式の略記号について(JARL)

Beta85X 開局申請

上記の対応表から、「F8W」は電波型式としては「4SA」が該当することが分かります。

空中線電力
「1W」と記載します。
実際のVTXの出力はもっともっと低いですが(Beta85Xの系統図によると「25mW」)、
その場合、申請書上では「1W」と固定値を記載するようです。

Beta85X 開局申請

15 備考
既存の呼出符号(コールサイン)
申請者(私)はこの時点でひとつも持っていないので、空欄にしておきます。

16 工事設計書
「編集」ボタンを押して、工事設計書入力画面を開きます。

Beta85X 開局申請
装置の区別
申請する無線装置の通し番号を入力します。
今回は1台だけの申請なので、第「1」送信機と指定しました。

適合表示無線設備の使用
技適マークを取得済みの機器を使う場合は、ここにチェックを入れて対象設備の型番的なものを入力するようですが、今回申請するVTXは技適がありませんので、チェックなしで進みます。

発射可能な電波の型式及び周波数の範囲

希望する周波数帯
「5600MHz」を選択します。

電波の型式
前掲「13 電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力」で指定したものと同じ型式を入力します。
本例では「F8W」と入力します。

Beta85X 開局申請
終段管
VTXの回路系統図に記載の型名と個数をそのまま記載します。
Beta85Xの場合は、「RTC6659」でした。

電圧 回路系統図で、RTC6659への入力部分の電圧が「4.3V」と記載されていたので、
そのまま「4.3V」と指定しました。

定格出力 回路系統図で、アンテナからの出力電力値に「25mW」と記載されていたので、
そのまま「25mW」と指定しました。

Beta85X 開局申請

添付書類
お持ちのドローンのVTX 送信系統図の画像を添付します。

全て入力後、「設定」ボタンで工事設計書の情報を確定させます。

Beta85X 開局申請

16 工事設計書
先ほどまで入力した内容が1行目に記載されていることを確認します。

送信空中線の型式 入力不要。空欄のままとしておきます。

添付書類
特に何も指定しません。

全て入力したら、「次へ」をクリックします。

申請手数料の処理

Beta85X 開局申請
空中線電力
「1W」と指定し、「手数料自動計算」をクリックします。
総務省への申請にかかる費用が出力されます。

Beta85X 開局申請
免許状受取方法

免許状受取方法
お好みで1つ選択します。
本例では「送料受取人払いによる受取(料金:520円)」を選択しました。

個人情報の取り扱い
「個人情報の提供に同意する」にチェックします。

送付先住所
「申請者情報から自動入力」で必要情報を入力します。

全て入力したら、「次へ」をクリックします。

申請内容の確認

ここまで入力した申請内容が表示されるので、確認します。

Beta85X 開局申請
Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

全て確認後「次へ」をクリックします。

申請内容の保存とチェック送信

Beta85X 開局申請

1. 入力内容をパソコンに保存できます
「入力内容保存」ボタンでここまでの申請書入力内容をzipファイルでダウンロードします。

2 入力内容を送信します
ここで「送信」ボタンは押さず、「事前チェック」のリンクをクリックします。

補足:
ここで「送信」してしまうと総務省に申請が実際になされますが、
JARDまたはTSSの保証を経ない状態での申請は必ず却下されます。
技術基準適合証明を受けていない機器での申請方法

なので、まず申請書の内容をJARDまたはTSSに送付し、内容をチェックしてもらい
保証を受けてから総務省に申請する、というステップを踏む必要があります。

Beta85X 開局申請
「事前チェック」のリンクをクリックすると、上記の申請確認ダイアログが表示されます。
「OK」をクリックします。

補足
ここでの「事前チェック」は

  • 必須のフィールドに値が入っていない
  • 値が入ってはいるが、想定していない/あり得ない値が入っている

などの初歩的なエラーを機械的にはじくために行うチェックです。
後続の手順でJARD/TSSで行われるチェックとは別物です。

Beta85X 開局申請

事前チェックに対する問い合わせ番号が発行されます。

Beta85X 開局申請

電子申請・届出システムのトップページから
「その他機能」→「事前チェック結果照会」のリンクを開きます。

Beta85X 開局申請

「事前チェック結果照会を始める方はこちら」ボタンをクリックします。

Beta85X 開局申請

先ほど発行された事前チェック問い合わせ番号を入力し、「検索」をクリックします。

Beta85X 開局申請

検索結果画面で、「チェック結果」欄が「正常」であることを確認します。

エラーがあった場合は、「申請・届出」から申請内容のzipファイルを読み込ませて、
該当箇所を修正してから再チェックを行ってください。


2. JARDへの保証依頼

申請書の内容をJARDまたはTSSに送付し、内容をチェックしてもらいます。
本例ではJARDへの申請を記載しています。

JARDの基本保証申し込みページを開きます。

Beta85X 開局申請

今回は新規の開設なので、「開設の場合」を選択します。

保証願書の入力

Beta85X 開局申請

出願の日
申請を行う日を指定します。

出願者
出願を行う自分の情報を入力します。

Beta85X 開局申請

免許を申請する無線設備
「保証対象」にチェックし、送信機の名称等にドローンの機種名を入力します。
今回はVTX送信機系統図に既に記載されていた名称「BetaFPV PRO2」をそのまま転記しました。

技適番号 又はJARL登録機種の登録番号「
空欄のままにしておきます。

接続するブースターの名称等
空欄のままにしておきます。

附属装置の有無
空欄のままにしておきます。

以上の入力内容を、送信機の数だけ入力します。
今回は1台だけの申請なので、「第1送信機」だけを埋めました。

Beta85X 開局申請

その他の事項
「電波法第3章に規定する条件に合致しています」にチェックを入れます。

電波の強度
「該当しない」にチェックします。

高圧電気
「該当しない」にチェックします。

保安施設
「該当しない」にチェックします。

Beta85X 開局申請

無線設備の保守点検
「実施します」にチェックします。

遵守事項
全ての項目にチェックします。

特例適用
「利用しない」にチェックします。

参考事項
該当する項目は無かったので、全て空欄とします。

Beta85X 開局申請

「入力完了」をクリックします。

Beta85X 開局申請

願書の確認画面が表示されます。

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

自動計算された金額が表示されます。
「次へ」をクリックします。

Beta85X 開局申請

電子申請用ファイルのアップロード
総務省の申請・届出ページでダウンロードしておいたzipファイルを指定し、
「送信」をクリックします。

Beta85X 開局申請

受け付けられると、番号が発行されます。
(別途メールアドレスの方にも届いています)

Beta85X 開局申請

願書の受付を確認後、開設保証料を入金します。
入金が確認されて初めてJARDによる申請内容のチェックが開始されます。

指摘事項への対応

JARDでの申請内容チェックで誤り等が見つかると、
願書申請時のメールアドレスに以下のような連絡がご担当者から送信されます。

Beta85X 開局申請

このような指摘を受けた場合には、以下の流れで申請内容のファイルを更新して返送します。

  1. 電波利用 申請・届出システムにログイン
  2. 「申請・届出」を選択
  3. 「保存したファイルを読み込んで編集」→ zipファイルを指定し読み込み
  4. 指摘を受けた箇所を修正
  5. 再度、zip ファイルを出力
  6. JARDからの指摘メールにそのまま添付して返信

これを指摘事項が全て無くなるまで続けます。

指摘が全て無くなれば、以下のようなメールと共に保証書のPDFが送付されます。

Beta85X 開局申請


3. 総務省への申請書類送信

JARDもしくはTSSからの保証書到着後、以下の手順で総務省への開局申請書の送信を行います。

電波利用 申請・届出システムにログインします。

Beta85X 開局申請

「手順3 申請・届出」ボタンをクリックします。

Beta85X 開局申請
無線従事者免許証を持っていることを確認されます。
「はい(登録へ進む)」をクリックします。

Beta85X 開局申請

「保存したファイルを読み込んで編集」をクリックします。

Beta85X 開局申請

最新の申請内容が記載されたzipファイルを指定し、「申請開始」をクリックします。
※ここで古い内容の(指摘事項が修正されていない)zipファイルを取り違えないように注意します。

Beta85X 開局申請

** 16 工事設計書** の「添付書類」から「追加」をクリックし、
JARDまたはTSSから取得した保証書のPDFファイルを指定します。

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

PDFファイルが添付されたことを確認後、「次へ」をクリックします。

Beta85X 開局申請

次画面で「個人情報の取り扱い」にチェックし、「次へ」をクリックします。

Beta85X 開局申請

申請内容の確認画面で「次へ」をクリックします。

Beta85X 開局申請

保存・送信
「送信」ボタンをクリックし、確認ダイアログで「OK」をクリックします。

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

申請が完了すると、問い合わせ番号が発行されます。

Beta85X 開局申請

メールも申請者のアドレスに自動送信されます。

以後、総務省にて審査が進められ、審査完了後に申請手数料納付の依頼が送付されるまで待ちます。
審査には1-2週間程度かかります。
その間、電子申請サイトから進捗状況を確認することができます。

Beta85X 開局申請


4. 審査完了・免許状の交付

総務省への申請から1~2週間ほどすると審査が完了し、申請時のメールアドレスに連絡が来ます。

Beta85X 開局申請

Beta85X 開局申請

オンラインバンキング等から指定金額の振り込みを行い、数日後には書留郵便で免許状が到着します。

電波利用料の支払い

無線免許状(コールサイン)を保持している限り、一定額の利用料を毎年払う必要があります。

電波利用料納付書が免許状とは別で郵送されてきますので、利用料(300円)を支払います。

以上で総務省電波利用局への開局申請は完了です。